日本と米国の半導体について1~2年(~2027年頃まで)の見通しを要点

全体観(共通の追い風・逆風)

  • 装置投資(WFE)は増勢:業界団体SEMIは2025年+6.2%増、2026年も+10.2%増と連続拡大を見込む=設備投資は基調堅調。SEMI+1

  • AI/HBMが主エンジン:HBM4の量産準備が相次ぎ、AI向けの需要が26年にかけて更に拡大。TrendForce+1

  • ただしHBMは26年に“緩む”リスク:供給逼迫が解け、価格下押しの可能性が指摘。メモリ各社の損益と投資強度に影響。TrendForce


日本の展望(1~2年)

プラス材料

  • 熊本(TSMC/JASM)効果の持続:第1工場の立ち上がりで国内サプライチェーンが太くなる(装置・材料・人材)。第2工場の計画自体は維持。TSMC

  • Rapidusの量産目標2027:試作ライン稼働→顧客開拓を進め、政府も25年度に追加支援を計画。直近2年は準備・立ち上げフェーズで内製・装置需要を喚起。Reuters+2Reuters+2

留意点

  • JASM第2期は遅延報道:インフラ要因で最大18か月遅れ懸念(生産は2029年にずれ込む可能性)。国内需要の立ち上がり角度は一部で平準化。Tom’s Hardware

投資インプリケーション

  • 装置・検査・後工程に追い風(例:露光以外の前工程、ダイシング/研削、テストなど)。SEMIのWFE増勢と国内拠点整備の相乗で、日本勢の装置・消耗品には業績面の支え。HBM価格調整はメモリ側の利益率には逆風だが、工程高度化=装置ミックスは良化しやすい。SEMI+2PR Newswire+2


米国の展望(1~2年)

プラス材料

  • CHIPS法の実弾投下と前倒し支給:インテルなどへの大型支援が進展。米国内のロジック・メモリ新工場群が25~27年にかけ設備搬入・立上げへ。Reuters+1

  • AI・専用ASIC向けHBM需要:26年に**ASIC向けHBM需要+80%**との見立ても(GPU向けも伸長)。先端パッケージ~後工程装置の商機。TrendForce

留意点

  • 対中規制と中国勢の台頭:米装置大手は中国売上の鈍化・競争激化リスク。地政学イベント次第で受注のブレが大きい。バロンズ

投資インプリケーション

  • 米装置・材料は内製回帰の受益。一方で中国向けの比率が高い企業は26年にかけてボラ。製品ポートフォリオ(EUV周辺、先端ドライエッチ、先端パッケージ)により明暗バロンズ


1~2年で“見るべき指標”

  1. HBM4の量産歩留まりと価格(25H2~26年):価格下落の深さ/需要の“質”(GPU vs ASIC)。TrendForce+1

  2. WFE受注/出荷(SEMI):26年の“二段増”が維持されるか。SEMI+1

  3. 日米の新工場マイルストーン:JASM第2期の再スケ、Rapidusの試作~顧客確定、米国はインテル/TSMCの装置搬入・認定進捗。Tom’s Hardware+2Reuters+2

  4. 対中輸出規制・中国装置のシェア:米装置大手のガイダンスに直結。バロンズ


まとめ(短評)

  • 日本:内需(熊本・Rapidus)×グローバルAI投資の相乗で、装置・後工程・消耗品に強めの追い風。JASM2期の遅延は“速度調整”要因。

  • 米国:CHIPS資金の後押しで設備投資は底堅い。ただし対中リスクと競争激化で企業間の明暗が出やすい。

  • 業界全体はAIドリブンで拡大基調だが、26年のHBM価格調整が“熱さの度合い”を試すポイント。SEMI+2PR Newswire+2